日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

THE STARS ライブ

元WHITE HEAVENの石原さんと栗原さんのバンド「STARS」のライブのため、実に約8年ぶりで 吉祥寺マンダラ2 へ足を運ぶ。で、その8年前っていうのが確か、まだメジャーデビュー前の ゆらゆら帝国 と WHITE HEAVEN が共演した時で、ゆらゆらが石原さんプロデュースで3枚目の「are you ra ?」を出した記念ライブだった気がする。その時のライブはMDに録音してあるのだが、ゆらゆらの超名曲「奴隷と神様」で栗原さんがフィードバック幽玄ギターを奏でていて、とにかく名演だったのだ。

とかなんだとか、いろいろと想いがめぐり、高まる期待、そして開演直前には僕の目の前で、ゆらゆらの坂本氏がまったりとビールを呑んでいたり、また気が付くとフィルモアレコードの店長さんがいたりと、なんだかアットホームな雰囲気で、うーん「いいなぁ」と感動。。。客層は意外に女の子が多くて、しかもちょっと変わった独特の雰囲気がある可愛い娘が沢山いて、男ばかりだった昔の WHITE HEAVEN のライブとの時の隔たりを感じつつ、、これもまた「よいですなぁ」と感動(?)

そして、ライブはというと、やはり相変わらず石原さんのボーカルはかっこいいし、栗原さんの幽玄フィードバックギターは更に深化しているしで最高だった。ところで、WHITE HEAVENというと、リズム隊がメインの2人とのレベルの乖離が著しかったので、ライブでは波があったのだけど、今回はゆらゆらの亀川氏がベース、ドラムが元フリッパーズ・ギターの荒川氏(意外な人選・・)ということで、かなり安定していて、かっこよかった。新曲も、日本人だからこそ可能な幽玄サイケデリックサウンドと、ソニックスに象徴的な60年代ガレージ系のダイナミズムがうまく融和していて素晴らしかった(早くアルバムが聴きたい)

しかしながら、相変わらず思うのは、日本人にしか奏でられない「幽玄」という心象と風景を音楽できちんと具現化している石原さんや栗原さんへの評価の低さって、いったい何なのかなぁ・・・メジャーデビュー後のゆらゆら帝国のサウンド(音圧とか録音の空気感)の要は石原さんや中村さん(元WHITE HEAVEN)なのに、あまりその辺りをとりたてて絶賛する向きもないし、ましてや栗原さんは、デーモン&ナオミとかGHOSTとか活動拠点が海外の人達の評価は高いのに、日本国内では相変わらず一部のマニアにしか知られてないし・・・

作品は非常に普遍性が高くて素晴らしいのに、何かおかしいよなぁとホントに思う