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日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

ブギ浮きイカす邦題100選 第一弾


「怪奇骨董音楽箱」 ジェネシス ASIN:B00000IXZV


原題: 「Nursery Cryme」
直訳: 造語のため直訳不能
乖離度: ★★★★☆ (原題との乖離の著しさを示します)
難易度: B (唯一無二な独自性の高さを示します)


【解説】

原題は「Nursery Cryme」、即ち「Nursery Rhyme」と「Cry」をかけた造語らしいです。そして Nursery Rhymes(ナーサリー・ライムズ)とは即ち、Mother Gooseマザーグース)であり、これ即ちイギリスの口承童謡の事なのです*1

と云う訳で、原題にはどこにも「怪奇骨董音楽箱」らしき痕跡は見当たりませんヌ。コリはきっと辞書轢いても登録されてなかったから困った挙句に適当しやがったな(担当者)と訝ることしきりでございまする。ところが、ヌラヌラと曲目を眺めていると、1曲目にヌ何と「ザ・ミュージカル・ボックス」という曲名があるではないですか、旦那様。

きっと「ミュージカルボックス>音楽箱」と連想し、ぬぅ、なんかパンチが足りんな(担当者)と思案した挙句、ジャケにて少女が「人形の首」でクリケットしている絵を眺めて、そうだ「恐怖の音楽箱」でどうすかねと先輩に相談する担当者、に対して先輩の一言「恐怖の○○じゃありきたりだし、ヨぇーよ若造、も一回考えてこい」という経緯、そして思いつく担当者(若造)。そうだ、音楽箱は骨董品、ぬならば骨董音楽箱、そして骨董のコに韻(?)を踏むカ行の修飾語なら「怪奇」がいいズラ、ということで完成「怪奇骨董音楽箱」だ。ということに相違ない。

ちなみに音の方は、基調はトニー・バンクスが奏でる「英国室内楽でティータイム貴族的な雰囲気」なのですが、歌う諧謔道化役者ピーター・ガブリエルのヒネクレ歌詞+唱法、室内で妄想していたら宇宙まで逝っちまったぜって具合にずがーんと開ける地平線的なスティーブ・ハケットのギター、そして突如始まる超絶変拍子のリズム隊(フィル・コリンズマイク・ラザフォード)が織成す変態模様が重なり合って、魔空空間*2に飛び込んだギャバン*3のような有様になってしまうのである。

*1:マザーグースは、イギリスではナーサリー・ライムズと呼ばれる事が多く、アメリカではマザーグースと呼ばれる事が圧倒的に多いらしい

*2:宇宙の裂け目に本拠地をもつ、宇宙犯罪組織マクーが地球を植民地化しようと行動を開始した

*3:零コンマ何秒で蒸着するのである