日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

ディスクレビュー、読むなら「雑誌」よりもリスナーのブログ

私には「これ」について書く(論じる)資格があるのか?……いずれにせよ書くのだとしても、この問いをどこかに潜在させながら書かれている文章と、そんなことには思いも寄らず、ただ書く欲望と書ける制度に居直って言葉を吐き出しているそれとでは、出来不出来以前に、決定的な違いがある。

何かを書きたくて、書ける状況があるということと、ほんとうの意味で、書くことが可能で、書くべきであり、書く意味がある、ということとは、実はまったく別の次元の問題だ。

『書ければいいというものではない』 from atsushi sasaki @faderbyheadz.com
http://www.faderbyheadz.com/a-Site/a-news.cgi?date=2005.02.23


上の引用は、音楽批評の最先端な書き手である佐々木敦さんのブログ記事からなのですが、真摯に仕事されてるから「こういう問題意識」が出てくるという意味で、やはり最先端な方なのだなぁ、と思ったのでした。

正直、ここ数年私はCDやレコードを購入する際に、雑誌でレビュー読んで購入するということが全くなくなっている。元々ロック系雑誌のやたらに暑くて音の内容が未明で不明なレビューはずっと敬遠してきてたし、サバービア系は自家中毒的に御洒落な雰囲気に溺れたレビューで何言ってるのか判らないし、頼むから音のイメージをきちんと伝えてくれよ、と思うことしきりなのです。

で、じゃぁ何を契機にCDやレコを買うのかというと、購入のきっかけはアマゾンのレビューだったり、リスナーのブログだったり、店頭というか盤に書いてあるお店のレビューだったり、という方向に完全にシフトしているのである。特に、リスナーのブログは非常に参考になるというか、音楽ライターなる方々のレビューよりも遥かに「音のイメージ」が具体的に伝わってくることが多く、例えば「はてな」では以下の御二方のブログは非常に参考になる、ありがたい情報満載で、しかも汎ジャンルで独自視点のセレクションがとても面白いのです。こういうところにも、「Web普及10年の効果」が着実に出ているのだろうなぁ、と物凄く思ったのでした。


One Way To The Heaven  id:huraibou さん | ポップスエヴリデー  id:spiritjack さん  


【追記】 あと以下の方々の「はてな」も非常に参考になります

Feelin’ Groovy 音日記  id:FURU さん | add some music to your day  id:addsomemusic さん | Sweet Soul Music  id:P5NEO さん