ディスク・レビューに挑戦−02(旧 WAVE LOFT店ノイズコーナー編)
最初で最後のCD化、カジヒデキTVCMソング集!! LTD1000 残僅か チェックせよ!! *1
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以上は単なる冗談ですが*2、僕は渋谷系と呼ばれたアーティストの中では、カジヒデキはかなり好きな部類に属するのだけど、それは例えばソロデビューアルバムの1曲目に「ラ・ブーム〜だって MY BOOM IS ME 」なんて素っ頓狂な言葉を「ビクビクしながら捨て身でバンジージャンプする勢い」で引っ張り出してきたり、「AUGUST E.P」 では泣きながら両手グルグルブン回して虐めっ子に突撃して行くようなハジケ具合を晒して見たり、「15人の怒れる男たち」では謎のガチャピン服に身を包みヘンテコパーマで人々を唖然とさせてみたりと、とにかくその天然具合がやたらと可愛らしいから、なんかもしれない。
でも、音楽的にはあたかも「よく晴れた5月の昼下がりにメチャクチャ美味しい Sweets 食してホワホワにドリーミィでアフターヌーンを空中浮遊するかのような」とても不思議なマジックが隠されているのです。その辺りは上記のTVCMソング集のライナーにナイスな言葉があったので、引用引用なのざます。
カジくんの音楽がすごいのは、曲の温度は結構高いのに湿度が低くてカラッとしていることだと思います。日本のポップスってどんなものでもすこし湿っぽいのですが(それがよいところでもあるわけですけど…)カジくんの音楽の「乾き具合」は本当に新鮮で驚かされました。
from [Hideki Kaji CM Songs Graffiti 96-04] ライナーノーツより
いやぁ、本当に「いじめられっこ」が泣きながら大暴れするよな感情表出した情けない歌詞でも、なんかジメジメ感がマルで感じられないそのサウンドと歌声が本当にマジカルです。ヨコノリでコロコロ転がるように弾みつつ、突如ブンブンとグリサッドしまくるベースもかなりソフトロッキンで巧いし、挙句はかつてポジパン野郎だったことも隠さずに明かすその爽やかさ*3。これを機に、皆で再評価だ「マイブーム・イズ・ミー」と高らかに叫べ、「君にもうヘロヘロさ」と女の子の膝枕でゴロゴロ&ローリングだと、ギレン総帥のように国民を激しく鼓舞しようにも、辺りには誰もおらず、通りすがりのネコすらもそ知らぬ顔で過ぎ去るのみ、なのであった。
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