日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

あぁ単純 「のだめ」 読んで音楽を語りたくなるの巻


週末に前から気になってた「のだめ カンタービレ」12冊を大人買い>読了>ふぃ〜 って、またやっちまったヨ、大人買い&固め読み・・・しかし「のだめ」ホントにカワイイっすなぁ「ぎゃぼー」と没入しつつ、なんだかんだと、やはりああいう「自分の感覚や感性に頑固」な種類の人が、相変わらず好きなのだなぁということを、遠い目をしつつ再認識する、僕がいた、のであった。

という訳で、突然ですが、なんだか無性に音楽について「語りたい&語りたい」と「ジタバタ&ジリジリ」している訳です。もうなんだか本当に「あx単純なり我がココロ」という具合でホロホロ泣けてきます。あx、でもホロホロ鳥はすんごく美味しいんですよ、本当に。あx、また食べたいなぁ、ヨダレ&ヨダレ・・・


という訳で、突然ですが、今まで人々にあんまり注目されることがなかったであろう「ベーシストとしてのカジ君」を語ってみたいのです。さて、再び突然ですが、カジ君のベースの特長は「ヨコノリでコロコロ転がるように弾みつつ、突如ブンブンとグリサッドしまくる」なのですが、ブリッジの頃は割とソフトロックやアコスイングな曲が多かったので「ヨコノリでコロコロ転がる」要素が、主旋律にメロディアスに寄り添う方面で強調された名演が多いのです。

その中でも最高なのが、毎度おなじみ Preppy Kicks 収録でカジ君作曲の 『Preppy Look Cracknell〜水の中のクラックネル』 なのです。イントロからイキナリ展開するサビ部分は Harpers Bizzare の 『Funny How Love Can Be』*1 に似ていますが、オマージュであってパクリではないのですよ(念)。というか、Harpers Bizzare よりもカジ君の曲の方が、全体のハッピーホクホク感は冴えまくりなのですよ(念)。而してこの曲を名曲たらしめているのは、実はイントロ=サビのベースラインなのですよ(念)。


さて、ここで普通の職人ベーシストであれば、「タトタトタトタト」という奇数拍にアクセントがある当該曲のドラムのリズムにあわせ、粛々と八分音符でルートを少しPUSH気味で弾き、時々経過音や4拍目に装飾音(フィル)を入れるような感じでベースラインの組み立てを行う、のですが、ここでカジ君は全然違うアプローチをとっているのです。なんと、通常は底を下支えするベースが完全に「曲を引張る」ように、歌メロ以上に歌う軽快かつファニーなベースを奏でているのです。つまり、主旋律方面の歌や他の上モノの楽器の音階があまり動かないので、ベースが「コロコロ転がるように音階を弾む」ことで、非常に対照的な効果を引き出しているのです。

これは音の立ち上がりが早く、出と切りのコントロールが容易で、音の粒が揃いやすく、ミドルブーストな軽めの音が出せる、まさにエレクトリックベースならではのフレーズだと思うのです。しかも、ソウルやファンクのハネハネ黒人グルーブとは全然タイプが異なり、かといって白人ポップス黄金期のクラシックに出自がありそうな音でもなく、あたかもパンク&ニューウェーブを経過した前傾姿勢な飛び跳ね感というか、あぁそうだ、アンディー・パートリッジの歌メロのようなヒネクレた節の美メロを奏でるベースなのです*2。ホント、こんな不思議かつハッピーなベースを弾く人って、カジ君以外に全然思いつきませんです。スゲースゲーなのに、なんであんまりベーシストとして注目されんのだろうか?と謎が謎呼ぶタンサー5なココロモチなのでした。


ちなみに「突如ブンブンとグリサッドしまくる」方面では、the fireworks candy + puppydog store 収録の 『すてきなサンデー』 *3なんかがスンゴくノリノリで、もう八小節に1回ぐらいはブンブンとグリサッドで跳ねまくってて爽快です。


最後にオマケで「カジ君バッグ」 → のぁ〜欲しいっす
http://www.naname.com/ivy/shopping/item/bag/iSW2004.htm


のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))

のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))

 
Secret Life of

Secret Life of

 

*1:ソフトロック定番名盤 Secret Life of Harpers Bizarre 収録です

*2:のぁ〜言葉で説明するのが難しい

*3:この曲は70年代英国アイドルバンド 「バスター」 のカバーです