日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

回顧で送る 2005年: その編集視点に惚れた書籍ノ巻


超絶プラモ道―懐かしのオリジナルSFプラモデル大全 (ホビージャック (2000-05))

超絶プラモ道―懐かしのオリジナルSFプラモデル大全 (ホビージャック (2000-05))

昭和の時代、日本には「パクリの果てのハテで逆説的に独創性を獲得」したような、素晴しき「バチもン」プラモデルが沢山存在していました。そもそも「笑い」や「創造」の起源が、幾重にも堆積された「パロディやオマージュ」などで構成される、最早オリジナルなき「歴史的遺構物」に出自があることを考えたとき、表面的な「パクリ」如きでギャーギャー騒いでる脳も心も小さい阿呆どもには、是非この書籍を読んで欲しいものである。斯様な阿呆ドモは果たして、これらを見てもまだ、勝ち誇ったように「パクリだパクリだ」とギャーギャー騒ぐことができるのだろうか?


晴れた日は巨大仏を見に

晴れた日は巨大仏を見に

ウルトラマンより大きな仏像がある日本各地の風景」を探訪するという素晴しきテーマの書籍。やはり日本人たるもの、戦艦大和の精神を継承し「チマチマ」した連邦の物量作戦など断固一蹴、トニモカクニモ「巨大」なものを一点豪華に強硬突破で追求するべきなのです。それゆえ、アメリカ製映画のような等身大サイズのヒーローなんてもっての他、やはりヒーローたるもの「パイルダーオン」できるぐらいに巨大でなければ駄目なのです、許せないのです、愛せないのですと、この本を読んで(半笑)してしまいました。


日本戦跡を歩く

日本戦跡を歩く

トーチカ跡地等の日本各地の第二次大戦史跡紀行集。旅行記として読むもよし、物凄いスピードで「歴史的遺構が上書きされ」消えて行く様を懐古的に懐かしむもよし、或いは秘密基地が大好きな永遠の小学二年生マインドで読むもよし、と三拍子を無理やり揃えてみました。しかしながら、世の中にはこういう独自視点で「世の中をコンパイルし「消え行くものを保存しよう」とする根っからの「編集者的なコレクター」みたいなマインドを持った人がいないと、浮かれ騒いだ後には「屑」しか残らない世の中になってしまう、ものなのだなぁと(確信)してしまいました。