日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

The Stars ライブ@下北沢SHELTER 1/28


昨年12/15のライブが会場PA的な問題で「個人的には消化不良」だったので、今回こそはと期待に胸を膨らませて下北沢SHELTERに赴いた、そんな僕なのでした。で、結論から言えば、今回のライブはバンド演奏/会場PAともに素晴らしく最高な按配で、久々にガツンとスペーシーな演奏/音響を体験できましたのでした。

金属質の不協和音が「暗闇で揺らめく蝋燭の炎」のような静溢と緊張感とを想起させる石原さんの即興演奏、そこに重なる栗原さんのフィードバック・ドローンによる時空間の拡張/拡散作用

荒川さん*1のドラムは、正確なタイミングにストン/ストンとタイトで切れの良い音を心地よく刻み、その安定した基盤の上を亀川さん*2のベースがバンド全体のサウンドに抑揚をつけ、もしくは全体のイメージを制御するようにウネル怒涛の60'sサイケ調フレーズを転がす、或いは和音を感じさせるような/浮遊するようなフレーズをふっくらとした高音で奏でる


以前読んだ石原さんのインタビュー記事で、Stars を本格的に始めるに至ったのは「演奏者としての亀川さんあればこそ」的な発言があったのだけど、なるほど確かにと今回のライブを体感していて深く頷いてしまった。そして、また荒川さんのドラムも激しさ=音量が大きい(しかも重く引き摺る)という類とは根本的に異なり、アタックにピンポイントでメリハリをつけ「パスっパスっと残響音を的確にカット」することで、轟音の中でリズムと時間軸を的確に構成する音であることも、このバンドにとっては重要なのだな、と深く頷いた次第。あー、ライブで演奏していた新曲含むニューアルバムに今年はワクワクと期待なのだ。


Perfect Place To Hideaway

Perfect Place To Hideaway

*1:もはや元フリッパーズという枕詞は不要でしょう

*2:勿論、ゆらゆら帝国のベーシストでもある亀千代さん