日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

Sonic Boom インタビュー @ SV 6月号


なんか、朝日新聞にもライブ評が載っていたというソニック師匠ですが、STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2008年 06月号 [雑誌]にインタビューが載っているとの情報を入手したので早速購入/確認しました。

詳細はネタばれなので書きませんが、Spacemen3時代から全て「ライン録り」でアルバムを制作していたとの発言には正直驚きました。通常、サイケ的な音楽は「フィードバックの振動がもたらす空気感」や「朦朧としたアシッド感を体現する空気感」をいかにパッケージングできた/ているのか、がリスナー的には重要であったりする訳ですが、ソニック師匠の場合はまったく逆のアプローチだったのです。


確かに、EMS等のアナログシンセが発する電子音の「音圧」というか「エネルギー量」の減衰を極力抑え、より「電子音が生で鳴っている状況」に近しくするという観点では「空気感」は却って邪魔である、というのは成程と思ったのでした。実際、Spectrumのアルバムで言えば「Forever Alien」辺りでは、ものすごい「音圧」でEMSが鳴っていて、その音圧で「ポルタメントでサイン波上昇>大気圏離脱」をやられたら、「気がつけば失禁」或いは「あの世行き」であることよ、とビクビクしながら爆音で聴いていたものですが、成程そういう仕掛けだったのですな。

でも、ライブで実際に「音の渦」が私を包み、キントン雲でフライアウェイさながら意識がパタパタ飛び去って行くその刹那において、ソニック師匠はライブで聴くのが「やっぱり一番よい」ですなぁと強く思った次第なので、来年の再来日公演を「ライブ当日の記憶と記録を反芻しながら」待ちわびる日々を過ごすこととします。


※そういえば、そろそろ「新譜聴き倒れ」も対象ディスクがたまっているので書かないと・・・