新譜100枚聴き倒れ〜第79回 Flying Lotus の巻
- アーティスト: Flying Lotus,フライング・ロータス
- 出版社/メーカー: WARP RECORDS
- 発売日: 2008/06/10
- メディア: CD
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あ、サンプリングで思い出したけど、今年イロイロと新譜を漁る過程で、外資大型CD屋の各フロアを定期的に巡回して、ジャンル縦断で試聴しまくってたのだけど、久々に接したヒップホップ界隈の新譜がどうにもピンとこなくて「昔のローテクでサンプリングに自由があった時代」の方が圧倒的によかったなぁとか、オッサン臭いことを感じたり(昔大好きだった Q-Tip や Common も今ひとつピンとこなかった)。といっても、試聴機のヘッドフォンなんて劣悪環境で聴いたからなのかも、なのだけど、全般的に進化したテクノロジーを持て余している感というか、個々のネタの磨き込みが弱くなった分、構成イジリに向かうからなのか、どうにも散漫な印象を受けました。といって、「ピアノループで美しいだろ俺の音」って勢力には、焼き直しご苦労さんですとしか感じなかったりで、54回で取り上げた DJ CAM の新譜 が非常に愛おしく思えたりもした、のでした。
やっぱり、楽器は直感的で瞬発的にヒラメキを表出できる、シンプルなインタフェース(ツマミやパッド万歳)の方が、その人のクセや個性が顕著に現れるのと、イメージの源泉である脳にとっても、シンプルにイメージをアウトプットしやすく心地よいから、音に魔法が宿る瞬間ってのがあるんだろうなぁ、とか思ったり。