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日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

HMV渋谷「山ブラ」は理想のCD屋さん、だった

HMV渋谷「山ブラ」は理想のCD屋さん、だった。「だった」と過去形なのは、HMV渋谷というメガストア内の「目利きバイヤーの個人商店」的な常設企画棚であった「山ブラ」は、その母屋であるHMV渋谷が2010年8月22日に20年の幕を降ろし閉店したのに伴い、いったん終了してしまったからだ。

「山ブラ」は、「素晴らしきメランコリーの世界」というサブテーマのもと、「ジャンル横断」という言葉では軽々しく表現し切れない、実に多様な国*1、様々なカテゴリー*2の音盤が、各々丁寧なコメントが付されて面出しされており、また棚の更新も頻繁に行われていて、「溢れんばかりに愛情が注がれているのが、ジワジワと伝わってくる棚」だった(棚の雰囲気というか並んでいた音盤は「こちらのサイト」で一部確認することができます)。

ちなみに「山ブラ」は、 山形ブラジル音楽普及協会 との共同企画から生まれたようで、その辺りの事情というかコンセプトについて、上述のWebサイトに「山形ブラジル音楽普及協会」会長さんが寄せている言葉を、参考までに引用してみます。

困った事なのだが、何事においても「縦割り」に慣れている我々日本人は、音楽すらも縦割りで聴いてしまう。ジャンルという呪縛から抜け出す事がとても不得意なのだ。「山形ブラジル音楽普及協会」などという、ジャンルに縛られた会を運営しながらも、出来るだけそれに縛られないで音楽を聴きたいと、努めて来たつもりだけれど、それは然程容易な事ではない。そんな時である。山ブラ渋谷支部長、河野洋志氏と、六本木支部長山本勇樹氏によって、HMV渋谷店に「HMV+山ブラ プレゼンツ:素晴らしきメランコリーの世界」なるコーナーが出現した。そこに選ばれているアルバムはジャンルという障壁を軽々と飛び越えて、実に自由で、そして2人の徹底した美意識に貫かれている。
http://yamabra.tumblr.com/Introduction

「山ブラ」に並んだ各々のCDの背後に持続低音のように横たわる、「素晴らしきメランコリーの世界」というサブテーマが、ボクはとても好きだった。メランコリーといっても、分り易く嫌なことがあって凹むとか、なかなかにうまくゆかない状況的な憂鬱とか、そういう単純なメランコリーではなくて、日々を積み重ね「生活」してるいる中で、ココロの底に否応なしに溜まってしまう「澱のように沈殿した不分明な感情」、そんな類のメランコリーを優しく解きほぐしてくれるような「大人のための音楽」が、そこには並んでいた。

ということで、「山ブラ」で出会った、そんな「素晴らしきメランコリーな作品」を5枚ほど、上述のWebにあがっているものから選んでみます(まだ、Webにあがってない作品で好きなCDは沢山あるんだけど、でもこの5枚はやっぱり特に好きなンだなぁ…)

ということで、本当にありがとうございました、そして是非またどこかで、復活したHMV渋谷「山ブラ」とお会いしたいです(と、相方も申しております)

*1:国別だとこんな感じ http://yamabra.tumblr.com/categorynation

*2:カテゴリーは、そのコンセプト故に意図的に明示しなかったようです