日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

指令01:White Heaven / Strange Bedfellow の巻

新企画「相方にブログを書かせて、はてな市民に戻ろう」ですが、早速ながら「指令01」を開始したいと思うのです。ちなみに企画の趣旨を繰り返しておきますと、「主にガリガリで轟音系ギター音が好きな相方」に、ボクの雑多なライブラリから選抜した「相方が普段全く聞かないタイプの音楽」を偉そう&勿体ぶって聴かせて(ついでに、ボクのライブラリに眠る「お宝ディスク」を自慢し)、その感想を1本300円で書かせる、もとい「書いて頂く」ことで、更新が滞る我がブログ「日々常套句」の「はてな市民権」を維持しようという企画なのです。

ということで、記念すべき第一弾は非常にレアなディスク(700枚限定)として有名であり、ボクがココロの十枚に指折り数え、崇め奉っている「White Heaven」のセカンドアルバム「Strange Bedfellow」なのです。ちなみに、このアルバムに関しては id:RONSAm さんのコチラの感想も是非!


【依頼主のウンチク】
ホワイトヘブンと言えば、石原さんのボーカル/サイドギター&栗原さんの幽玄ギターなのですが、このアルバムでは「ゆら帝のエンジニア」として有名な中村宗一郎さんが主にギターを弾いているようです(栗原さんは不参加)。で、この中村さんのギターがすごくイイんですよ、なんというか栗原さんの存在の根底を揺さぶるような震える音とは異なる、静かで優しい醒めた音というか。で、この「醒めた音」が石原さんのソロアルバム「PASSIVITE」となんとなく類似した、白くて遠くて醒めた雰囲気を持つこのアルバムの基底というか、静かに醒めて揺れる蒼焔のような全体のトーンを支えている、というか。再発されないのが、本当に惜しい、もっと沢山の人に聴いて欲しい一枚なのです。

【このアルバムを聴いた相方の感想】
The STARSなど「石原ワークス」については既に聴き馴染みがあるので、私にとって新しい衝撃!じゃないけど、やっぱりコレ、凄い。1曲目からグゴッと魅入られてしまう。音の輪郭はくっきりとしてるのに捉えどころがなく、チカラがあるのにそれを感じさせない、熱があるのに芯が冷めている、乾いているのにネットリしてる、なんともいえないオソロシサがあるなあ。かといって小難しいところなく、ひたすら、カッコイイ!と痺れてしまう。
「日本のロック」には「イントロはカッコいいのに、べた〜っとしたボーカルが入った瞬間にゲンナリ」だったり、「ありがちなフレーズばかりのギター」、そして判を押したような「ドヤ顔」連発なのに曲は非常に「薄味仕立て」なことが往々にしてありますが、さすがこのバンドはどのパートの存在感もガツンと響いてくるし、激しい曲から穏やかな曲まで全体のトーンを壊すこと無く畳み掛けられ、文句のつけようのない、凄まじい音。半端な小理屈云々ではなく、まずは音を聴く、そしてまた音を聴く、それでオッケーでしょ、ってアルバム。そんなアルバムを一回目から聴かされたら、そりゃ素直に降伏するしかないでしょが(依頼主のイヤラシサ丸出しだねえ)。