日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

「退屈レコード」を開店したい


突然ですが、本業のIT稼業でトットと「ボロ儲け」で巨万の富を築き>いち早く有閑階級の仲間入りを果たし>結果、働かなくてもお金がザクザクにホクホクで鯛の靴を履くような生活を入手し、その暁にやりたいのです、その名も「退屈レコード」というレコ屋を。繰り返しますが兎に角「退屈レコード」というレコ屋さんを開店したいのです余、脱兎の如く。

「退屈レコード」は暇を持て余す、懐or心持が裕福な有閑階級のためのレコード屋さん。当然ながら、有閑階級の私があくまでも道楽で営んでいるため、店主兼任でもある私は兎にも角にも暇を持て余しており、毎日昼下がりの倦怠を、30秒毎に定期的に欠伸をし、その後しばらく鼻を穿り、その成果物の鼻糞をこれまた仔細に眺めながら、また欠伸をするという按配で、神楽坂辺りの雑居ビルの一角の窓辺で、西日が差し込むアンニュイdeボアダムな感じを反芻する、そんな風情の店内なのであります。


そして店の在庫は、基本的にレコファン渋谷店の100円レコ墓場:通称エサ箱*1から「大人買い」で100万円分(1万枚)買い付けたような、一般的にトキメキ成分微小な「退屈なレコ」が無造作に棚に放り込んである、そんな感じの在庫模様なのです。で、ここが重要なのですが、通常は高価なレコを「魔除け」として壁面一面に飾るのがレコ屋の常なのですが、「退屈レコード」には、お客様が入店後数十秒で物欲を喚起するような「そのような仕掛け」は存在しないのです。なにしろ、店主も客も暇なのですから、昼下がりの退屈なひと時を、ダラダラ過ごして戴きたい訳なので、入店数十秒で物欲がエレクトし、あっという間に昇天されてしまっては、困るのですから。


という訳で、店内では間延びした昼下がりや秋の夜長に、大の大人達(店主とお客)がダラダラと膨大な「エサ箱」の海を漂い、平安時代の歌会よろしく数万枚のジャケの海から4枚引き抜き、起承転結を競い合う「ジャケ4コマ」歌会を即興し合ったり*2、魑魅魍魎、奇奇怪怪なエサ箱出自の正体不明のレコを繋いで選曲/編集センスを競い合うDJイベント「エサ箱ナイト」が催される、まさに平安貴族のような有閑ライフが、日々弛緩に弛緩を重ねて伸びきったゴム紐のような精神状態で繰り返される、訳なのです。


ということで、早く有閑階級になれるよう金儲けを頑張らなくてはと現実に立ち返りつつ、暫しの後には「退屈レコード」のロゴとレコ袋のデザインの妄想に耽るボクがいたのでした。
 

*1:『ひと言でいうと、“レア度ゼロのレコードたち”』 by id:gotanda6:20061014

*2:当然ながらお店の壁には「ジャケ4コマ」歌会の歴代優秀作が起承転結、並んでいるのです