日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

2022年のリスニング記録とPortraits GRM

コンピや再発盤を除いて、12/31時点でAppleMusicのライブラリに残った2022年リリースの新譜は145枚でした。そこからもしも「10枚だけ選べ」と言われたら、こんな感じになるのかな…。

Portraits GRM

そういえば、AppleMusicの集計によると「2022年/延べ再生時間で1位」は Kali Malone の Living Torch で445分だそうです。

ところで、このアルバムをリリースしたレーベル Portraits GRM は、Recollection GRM ( INA GRM と MEGO / Peter Rehberg が共同で設立)から派生したレーベルで、主に新鋭アーティストの作品をリリースすることを目的としている(現在は Shelter Press と共同運営)。

で、その Peter Rehberg 自身のライブ音源も2022年にリリースされているのだけど、この作品は2021年に亡くなった彼を追悼する作品(これも繰り返し聞いた)。

ちなみに、 Portraits GRM が2020年にリリースした Lucy Railton の Forma は、実は「今年一番グッときた」作品。チェロの擦音/大聖堂のオルガン/モジュラーシンセなどが「時と空の間」をゆっくりと変質させながら、次第に「聴く者の深層に染み込んでくる感じ」がとにかく素晴らしいし、コンクレートから継承したものを新しい象限に移行させるような意気込みも感じられる。

だがしかし、いずれの音源も「即デジタルで聴ける」とはいえ、そのレコード/CDの入手が非常に大変であり、結局のところ「本体よりも送料がぁ〜」と悩ましいのが2022年という年を間接的に表現していたのかもしれない。