日々常套句

2003年からホソボソと「退屈に関する思索」を亀の歩みで行う退屈研究ブログ(自称)です

新譜100枚聴き倒れ〜第74回 YPPAH の巻

You Are Beautiful at All Times

You Are Beautiful at All Times

そういえば、録音物(複製)としての音楽は「ライブ集客のための宣材」でしかない、とかって感じで「集金の主戦場は録音物からライブへ」っていう類いの記事を今年は随所(国内に限らず)で目にしたけど、モノへのフェティシュな愛好を捨て難い人間が、類人猿化しかねないこのご時世において(あぁ、まさに我が家)、上で書いた「煽動/祝祭」としての側面にシフトしているのは、当然なのかもしれない。しかも、おそらく特定アーティスト単独のライブでは「希少種のフェティシュな音楽ファン」か「追っかけ回し、全てを味わい尽くさんとするアイドルオタ的なファン(希少種ではないけど、対象が細分化してしまったのかも?)」しか集客できないので、それらのファンの足し算で集金するか、祝祭的な側面を強調するとかで集金するかで、フェスというか複数のバンドの寄せ鍋パーティが多いのも、当然のことなのかもしれない。

実際、アーティスト側からすれば、フェスや寄せ鍋パーティでファンを増やして「副次的に録音物やグッズで収入を増やせれば」という想いは強いだろうから、主催者、出演者、観客の相互のニーズが緩く重なった結果の産物、なんだろうなぁとは思う。